Sさん:最近、健康診断で「脂肪肝」と言われました。具体的にどう診断するんですか?自分でも進行度がわかるんでしょうか?
O医師:脂肪肝の診断は、まず血液検査で肝機能(ASTやALTなど)を調べます。次に画像診断として腹部エコー(超音波)検査が一般的です。エコーでは肝臓の脂肪蓄積の有無を判定できますし、最近では**iATT(超音波の減衰測定)**のような定量的評価法で脂肪量を数値化して重症度を推定することも可能になっています。おおや内科ハートクリニックではiATTの測定も可能なエコーが導入されています。
Sさん:NASHという言葉も聞いたのですが、それは何ですか?
O医師:「MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)」の中でも、炎症や肝細胞障害、線維化(瘢痕化)が進んだ状態を指します。以前はNASH(非アルコール性脂肪肝炎)と呼ばれていましたが、生活習慣病との関連が強いことがわかり、名称や診断・治療の捉え方が進化しています。進行すると肝硬変や肝がんのリスクも高まります。
Sさん:脂肪肝は薬でよくなるんですか?どのような薬がありますか?
O医師:脂肪肝そのものはまず生活習慣改善が基本であり、日本では脂肪肝に対して承認されている薬はありません。米国では、Resmetirom(商品名:Rezdiffra)や日本では糖尿病などに使用されるGLP-1作動薬が承認されて使用されています。
Sさん:生活習慣で脂肪肝を改善予防したいです。どうすればいいですか?
O医師:まず、体重の減量が最も効果的です。複数研究で、体重を7%以上減らすこと(ゆっくり半年〜1年程度)が肝脂肪化や炎症を改善するのに有効とされています。10%以上の減量では線維化の改善も期待されます。
Sさん:具体的な食事や運動の方法は?
O医師:バランスのとれた食事と運動習慣が大切です。具体的には、
• バランスの取れた食事:
カロリー過多にならないように総摂取量を管理し、糖質や脂質の過剰摂取を控え、野菜・魚・全粒穀物などを中心に食事バランスを整えることが重要です。管理栄養士と相談するのも有効です。おおや内科ハートクリニックでは管理栄養士による栄養指導にも力を入れています。
• 運動習慣:
有酸素運動(ウォーキング、サイクリングなど)と筋トレを取り入れることで体重管理をサポートします。たとえ体重が大きく減らなくても、運動だけで肝脂肪の改善効果があるという報告もあります。
Sさん:生活習慣の改善が本当に重要なんですね。
O医師:その通りです。薬物療法は進行した病態に対して補助的・高度治療として使われますが、継続的な食事・運動・適正体重の維持が脂肪肝の予防・改善の基本です。定期的に検査を受け、進行度を評価しながら計画的に進めていきましょう。
Sさん:ありがとうございました。日々の生活を見直しつつ、必要に応じて脂肪肝に付随する生活習慣病に対する薬も検討したいと思います。
O医師:それが大切です。定期的な健康チェックと専門医との相談を忘れずに行いましょう。
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